銘石シリーズ ~稲田石~
稲田石の特徴
主に石英(薄い灰色)、長石(白色、黒雲母(黒色)の3つの鉱物で構成される花崗岩のなかで、稲田石は白色の長石が六〇%を占めていることから、その色調が特徴づけられています。
白く澄んだ石肌、均整のとれた石目、耐久性に優れた硬い石質を特徴とします。花崗岩体のスケールが大きく、大型の石材が採れる稲田石は、建造物に多く採用され、街の風格ある景観を形づくります。
稲田石の歴史
他国の石材が億年単位の古い年代の岩石であるのに比べ、稲田花崗岩は約六〇〇〇万年前に形づくられたといわれ、非常に新しい花崗岩とされています。時間の経過による劣化が少なく、組織の締まった硬い石になりました。
江戸時代より石材として利用され、本格的に採掘、加工されたのは明治時代の半ば。現在では、墓石や建築材、土木用材などあらゆる分野で幅広く使用されています。
代表作品
白御影石という名称のとおり、白い石肌が稲田石の一番大きな特徴です。石造物のの気品と格調を高め、その堅牢さから永続的な美しさが約束されます。
永代供養塔
笠間窯業指導所
最高裁判所
成田山新勝寺
東京駅
和型墓石
茨城県笠間市で2005年より毎年秋に開催される。稲田石の作品展示会です。稲田石の魅力と長年継承されてきた石工技術を多くの方に知っていただくため、日本を代表するグラフィックデザイナーと高い技術力を誇る稲田石材商工業協同組合のメンバーの異色のコラボレーションによる作品を展示しています。
◎稲田石材商工業協同組合HPにも作品が掲載されています。
http://inadasca.fdblog.jp/